ごぼうはアク抜きする、って料理本などでもよく見かけますよね?
でも、最近はごぼうはアク抜きしないほうが良い、と言われるようにもなりました。
アク抜きしないと変色が気になるし、アク抜きで水にさらすと栄養が減りそうだし・・・。
一体、どちらが良いのでしょうか?
ごぼうを美味しく料理するためにも、ごぼうのアク抜きや栄養について、また、ごぼうの皮はどうむけば良いのかなど、ご紹介していきます。
ごぼうのアク抜きしないで大丈夫?
料理の基本の本やサイトなどを見ると、ごぼうは切ったらアク抜きをする、と書いてあることが多いですよね?
でも、最近は「ごぼうはアク抜きしない」ということが主流になりつつあるようです。
実は、ごぼうはアク抜きしなくても食べられるんです。
そもそも、何故ごぼうをアク抜きするかというと、茶色く変色するのを防ぐためです。
料理によっては、白っぽいごぼうの方が見栄えがしますよね。
例えば、お正月のおせち料理に入っている黄色のたたきごぼうは、茶色く変色しているよりもきれいな色の方が華やかでおめでたい感じがします。
でも、ごぼうのアクには有効成分であるポリフェノールの一種「クロロゲン酸」や食物繊維の「イヌリン」が多く含まれていて、どちらも水溶性のため、アク抜きのために水に晒すと流れ出てしまいます。
ごぼうが変色するのは、このクロロゲン酸は空気に触れると黒くなる性質があるためです。
クロロゲン酸はコーヒーにも多く含まれている成分で、強い抗酸化作用があり、血液をさらさらにしたり、老化防止や抗がん作用、美白効果に期待が持たれています。
他にも、食後の血糖値の上昇を抑えてくれるそうですよ。
クロロゲン酸やイヌリンなどといった栄養素を流出させないためには、ごぼうはアク抜きをしないのがおすすめです。
また、アク抜きをすると、味や香りも少なくなってしまいます。
でも、泥臭さが気になる、切ったらすぐに黒くなるほどアクが強い場合は、エグみなど味に影響が出ることもあるので、10秒だけ水にさらしてザルにあげ、すぐに調理すると良いですよ。
白っぽく仕上げたいときは、水に少量の酢を加えます。
たくさん入れすぎると、酢の味が残ってしまうこともあるので注意してください。
水1リットルに酢大さじ1くらいがちょうど良い加減です。
ごぼうのアク抜きをしようかどうしようか迷ったら、変色が気にならない料理ならアク抜きなし、彩りや見栄えが大切な料理ならアク抜きをするというようにしてみてはどうでしょう。
きんぴらごぼうや煮物なら、あまり色は気になりません。
ぜひ、アク抜きせずに料理してみてください。
ごぼうの味と香りがしっかり残って、とても美味しくできますよ!
ごぼうの栄養素にはどんな物がある?
もともと漢方薬として中国で使われていたごぼうですが、日本と一部の国では野菜として食べられています。
でも、その他の国の人からすると、木の根っこにしか見えないらしいです。
確かに一見野菜には見えにくいごぼうですが、実は栄養いっぱいなんです。
ごぼうには、ポリフェノールの一種のクロロゲン酸以外にも、イヌリンなど色々な栄養があります。
・食物繊維
ごぼうと言えば食物繊維というイメージがあるくらい、野菜の中でもたくさん含まれています。
ごぼうの食物繊維には不溶性のリグニンと水溶性のイヌリンがあります。
リグニンは便通をよくしたり、善玉菌を増やして腸内環境を良くしてくれます。
イヌリンは、血糖値を改善する働きや整腸効果、また、腎臓の機能を高めてくれると言われています。
・アルギニン
アルギニンはアミノ酸の一種です。
疲労回復や免疫力のアップ、また、角質層を保温する効果があるので、美容効果も期待できます。
・カリウム
摂りすぎたナトリウムを排出したり、血圧を下げる働きがあります。
他にも炭水化物やタンパク質などが含まれています。
このように見た目は木の根っこみたいなごぼうですが、健康や美容に役立つ栄養がたっぷりです。
その栄養は皮に近いところに多く、特にクロロゲン酸は皮のすぐ下2~3ミリのところに多く含まれています。
ごぼうの香りもそのあたりが一番強くします。
また、皮にはごぼうの真ん中あたりの約1.6倍の旨味成分があるそうですよ!
なので、ごぼうの皮を剥いてしまっては、とってももったいない!
できれば、泥を落とすくらいが良いです。
でも、それでは何となくすっきりしなくて嫌・・・、という場合、どのようにごぼうの皮を剥けば良いでしょうか?
ごぼうの皮むきはたわし?包丁?
ごぼうの栄養をなるべく減らさないようにするには、皮を剥きすぎないようにしましょう。
まずは、ごぼうの表面についている泥を洗い流します。
それだけでは泥は落ちきらないので、ごぼうの皮もいくらか薄く剥けますが、たわしでこすります。
これで、じゅうぶん食べられるようになります。
でも、まだ気になる、というときは、包丁の背でこそげ落とします。
包丁の背をごぼうに当てて軽くこすると、簡単に表面だけ皮が剥けます。
もう少ししっかり剥きたいというときは、アルミホイルを丸めたものでこすると、結構しっかり剥けます。
その後は、ささがきや千切りなど、料理に合わせて切って使います。
おわりに
ごぼうはアクを抜くものとず~っと思っていたという人も、割と多いのではないでしょうか?
でも、アク抜きはしなくても大丈夫!
むしろ、しないほうが栄養も摂れるし、手間も省けて一石二鳥です。
ごぼうの栄養をしっかり無駄なく摂るためにも、皮の剥き方も大切です。
ぜひ、色々な料理に使って、美味しく食べてくださいね!