あさりの砂抜きはよく聞きますが、しじみも砂抜きが必要なのかどうか、悩んだことはないですか?
また、砂抜き済みのしじみも砂抜きが必要なんでしょうか?
もしするなら、
あさりのように一晩かけてするべきなのか
また、砂抜きの時に口が開かないしじみがあるけど大丈夫?
など、気になるしじみの砂抜きについても、ご紹介していきます。
しじみの砂抜きって必要なの?
しじみは、砂抜きをしなくても大丈夫、というイメージがあるかもしれませんが、できれば砂抜きはした方が良いです。
あんなにちっちゃい貝ですが、何気に砂が入っています。
味噌汁にした時、底に砂がジャリジャリ溜まっていると嫌なので、ぜひ砂抜きしましょう。
しじみの砂抜きの方法
1)しじみを洗う
しじみの殻はぬるっとしたり、結構汚れています。
なので、ボールに水としじみを入れ、殻と殻をこすり合わせるようにしてよく洗います。
ごしごし洗っていると、黒いものが剥がれてくることがあります。
どんどん剥がれてくると、どれだけ洗えばきれいになるのかと不安になりますが、この黒いものは殻の表面のエナメル質で、食べても心配はありません。
ただ、これはしじみの鮮度が落ちると剥がれやすくなるものなので、買う時は白い部分がない真っ黒のものを選ぶのがおすすめですよ。
2)塩水を作る
濃度1%の塩水を作ります。
分量は、500ccにつき小さじ1杯の塩です。
3)しじみを塩水につける
ザルにしじみがなるべく重ならないように並べ、塩水の入ったボールに入れます。
吐いた砂をまた吸い込んでしまわないように、ザルはちょっと浮かせた状態にします。
割り箸をボールの底に合わせた長さに切って入れておくといいですよ。
塩水は、しじみが顔を出すか出さないかのひたひたの量にしてください。
「ひたひた」について詳しくは、こちらもどうぞ ⇒

ザル付きのバットだと、しじみが重なりにくいので、砂出しにぴったりです。
4)砂を吐くのを待つ
空気穴を何箇所か開けたアルミホイルか鍋の蓋、または新聞紙をかぶせて、冷暗所に夏は3~4時間、冬は4~5時間おいておきます。
夏は、暑いとしじみがすぐに死んでダメになってしまわないかと心配になりますが、冷蔵庫に入れると冷えすぎて砂をちゃんと吐きません。
エアコンの効いた部屋やできるだけ涼しいところに置いておくと安心です。
しじみを砂抜き後は、すぐに使わない場合は、冷凍保存してしまいましょう。
砂抜きしてから冷凍しておけば、使いたいときにすぐに使えて便利ですよ!
しじみの冷凍保存についてはこちらをどうぞ ⇒

しじみの砂抜きは真水?塩水?
しじみの砂抜きは真水で、と聞いたことがある人も多いと思います。
しじみを真水で砂抜きするのは、淡水で育ったマシジミ、セタシジミの場合、塩水で砂抜きするのは、汽水域で育ったヤマトシジミの場合と言われています。
スーパーでよく見かけるしじみは、たいていヤマトシジミです。
砂抜きは、生息していた環境に近い方が上手にできます。
それに、塩水で砂抜きをすると、しじみの旨味が増すとも言われています。
汽水域は塩分濃度が0.3%~0.5%なので、そこで育ったしじみは塩分濃度が1%の水に入れられると、体内の浸透圧を1%の塩水の浸透圧と同じになるよう調整して、グリコーゲンを分解します。
すると、アラニンやコハク酸などの旨味成分が増して、美味しいしじみになります。
なので、塩水で砂抜きするのがおすすめです。
砂抜き済みのしじみは砂抜きしないでも大丈夫?
スーパーで売られているしじみは、すでに砂抜きがしてあるものもあります。
その場合は、そのまま料理に使うことができます。
でも、自分でも砂抜きしないと気になる、という場合は、1時間くらいの短い時間で大丈夫です。
しじみの砂抜きは一晩かかる?
あさりの砂抜きの場合は、冷暗所に一晩置いておくというのが一般的です。
でも、しじみはあまり長い間、水につけておくと、弱って旨味が抜けてしまいます。
なので、
・夏は3~4時間、
・冬は4~5時間
がおすすめの長さです。
しじみの砂抜き 開かないしじみがあるけど大丈夫?
砂抜きの時に、しじみの口が閉じたままだと、
ちゃんと砂抜きできてる?
もしかして死んでない?
と心配になることもあるかもしれませんが、しじみは砂を吐く時は、パカっと大口を開けたりはしません。
うっすらと少しだけ口を開けて呼吸をしています。
なので、砂抜きの時に口が閉じているように見えても、ちゃんと生きています。
少しだけ開いている状態のしじみも、つついてみて口を閉じれば大丈夫です。
では、死んでいるしじみはどんな状態なんでしょうか?
【しじみが死んでいるかどうかの見分け方】
・口をすっかり開けてしまっている
その状態のしじみは、死んでしまっているか、ずいぶんと弱っているので、
取り除きましょう。
・臭いにおいのするもの
この場合も死んでいる可能性があるので、取り除いてください。
・加熱しても最後まで口が開かない
しじみは調理をして熱が加わると、今度は口が開きます。
観察していると、段々と少しずつ口が開いていって、突然、パカっと開き切ります。
面白いくらいパカパカと開いていきますが、最後まで口が開かないしじみもあります。
そのしじみは、死んでいる可能性が高いので、捨てるようにしてください。
お腹を壊す危険があるので、こじ開けて食べないようにしてくださいね。
・口の開き具合が微妙
微妙な開き具合の時は、元々貝を開け締めするための蝶番の部分が壊れていた、または死んでいる、という可能性があります。
蝶番が壊れている場合は、まだ生きているかもしれませんが、もし、死んでいるしじみは、臭いにおいがするので、見分けるときの目安にしてください。
どちらかよくわからない時は、食べないほうが無難です。
ところで、そういう心配なしじみは、大抵何個か混じっていますが、そのしじみを捨てたとしても、味噌汁などの汁は大丈夫なのかと不安になります。
個人的な話ですが、今まで開かなかったしじみは捨てて、汁は飲んでましたが、今のところは何ともありません。
そういえば、開かないしじみは食べてはダメだけど、汁は飲んではダメとは聞いたことはありません。
無理にこじ開けなければ、腐敗した中身がこぼれ落ちないためと思われます。
でも、ものすごく心配という人は、口にしないほうがいいかもしれません。
おわりに
しじみを美味しく食べるためには、砂抜きをするのがおすすめです。
面倒くさいように思えるかもしれませんが、昼くらいまでに買ってきたものなら、すぐに砂抜きを始めれば、夕食に間に合います。
もう、夕食には間に合わないというような時は、次の朝使うなら冷蔵保存、すぐに食べないなら、砂抜きだけしてしまって、冷凍保存してしまいましょう。
そうすれば、使いたい時にすぐに使えて便利ですよ!